新人薬剤師の処方鑑査と服薬指導3【泌尿器の抗生剤】

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今回の処方鑑査のポイント【泌尿器の抗生剤】

 今回の処方鑑査POINT

1ジスロマック錠について
2患者の主訴と処方内容の一致について

1ジスロマック錠について
ジスロマックは適応により用法・用量が異なり、主にこの2種類で処方されることが多い。(下記添付文書より引用)
(i) 深在性皮膚感染症・リンパ管・リンパ節炎・咽頭・喉頭炎・扁桃炎・急性気管支炎・肺炎・肺膿瘍・慢性呼吸器病変の二次感染、副鼻腔炎、歯周組織炎・歯冠周囲炎・顎炎
成人にはアジスロマイシンとして、500mg(力価)を1日1回、3日間合計1.5g(力価)を経口投与する。
(ii) 尿道炎・子宮頸管炎
成人にはアジスロマイシンとして、1000mg(力価)を1回経口投与する。

2患者の主訴と処方内容の一致について
今回、患者は尿道炎の診断ということなので、この処方内容だと(i)の用法・用量となるため疑義照会が必要となる。
ジスロマックはもともとシート・パッケージが1日目、2日目、3日目と記載・包装されており、また処方内容も(i)で見られることが多いため、間違えやすいので注意が必要である。

関連情報

複数の用法量がある薬に注意

複数の用法・用量がある薬は非常に多くあります。しかしそれらの多くは1つの用法に偏って使用されるケースが多いです。
複数の用法がバランスよく使用される薬はそれほど多くありませんので、しっかりと確認し、特に注意して鑑査を行いましょう。

ジスロマックはシート・パッケージから(i)の処方でしか使用されないと新人薬剤師だけでなくベテランの方でも尿道炎・子宮頚管炎の患者と出会わなければ思い込んでしまうケースがあります。
ジスロマック以外にも複数の用法量があるものにドグマチール(スルピリド)、サインバルタ(デュロキセチン)などがあるので個々の用法の適応症の違いを意識して鑑査を行う必要があります。

処方箋からより多くの情報を得る

薬剤師は医師カルテがあるわけではないので患者の主訴から処方内容が正しいかを判断するしかありません。なんでも患者に聞けば良いわけではありません。
例えば処方箋発行元の医療機関が何科なのかを見ることで処方内容を推察することができます。今回のケースでは処方もとが泌尿器科の病院であれば尿道炎であることが予測できます。
患者聴取の主観情報のみでなく、このような客観的な情報も織り交ぜて処方鑑査を行うと良いでしょう。