新人薬剤師の処方鑑査と服薬指導11【熱性痙攣とヒスタミン】

Medicine

今回の処方鑑査のポイント【熱性痙攣とヒスタミン】

 今回の処方鑑査POINT 

熱性けいれんについて

熱性けいれんとヒスタミン

1熱性けいれんについて
熱性けいれんは、発熱により脳細胞が刺激され、けいれんを引き起こす疾患です。
脳細胞の発達が未成熟な生後6ヶ月~5歳くらいまでの子供にあらわれるケースが多く、38度以上の発熱の際に発作リスクが高くなります。

2 熱性けいれんとヒスタミン
熱性けいれんは38°cのような高熱でないにも関わらず、薬剤の服用により誘発されることがあります。その1つに抗ヒスタミン薬があります。服用した薬効成分が未成熟な血液脳関門を通過し、脳内移行することが原因でヒスタミン神経系の逆転がおこります。
ヒスタミンは本来、痙攣に対して抑制的に作用していますが、抗ヒスタミン成分が脳内に移行することでこのヒスタミンの働きに拮抗してしますわけです。

熱性けいれんの原因を紐解くと、熱性けいれんの既往歴がある患者の場合は発熱が強くなくても薬剤の組み合わせで誘発させてしまう可能性があります。
今回処方されているペリアクチンは抗ヒスタミン薬であり、過去に熱性けいれんを引き起こした患者に対してはリスクがあるため、疑義照会をする必要がある。

処方鑑査・服薬指導に使える知識【熱性痙攣とヒスタミン】

血液脳関門と脳内移行

抗ヒスタミン薬による熱性けいれん誘発は薬効成分の脳内移行が原因でした。
抗ヒスタミン薬と1つに言っても脳内移行性が異なる点はご存知の通りです。
中枢神経系への移行性・作用により鎮静性・軽度鎮静性・非鎮静性に分類され、鎮静性は第一世代、それ以外は第二世代と言われています。

薬剤の特性から第1世代より第2世代がリスクは低くなります。
ここで注意したいのは乳幼児。幼児の血液脳関門が未発達である点です。
第2世代抗ヒスタミン薬だから脳内移行の心配はないと薬剤特性のみで判断するのではなく、患者の身体特性もしっかり考慮しましょう。