新人薬剤師の処方鑑査と服薬指導12【抗生剤と整腸剤】

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今回の処方鑑査のポイント【抗生剤と整腸剤】

 今回の処方鑑査POINT 

ビオフェルミンR錠の適応について

ビオフェルミンR錠の適応がない抗生剤についての対処法

1ビオフェルミンR錠の適応について
ビオフェルミン錠とR錠の違いは皆さんもご存知かと思います。
R錠は抗生剤と同時に服用する際に処方されます。
抗生剤による腸内細菌の異常を防ぐことにより下痢、腹痛などの副作用症状を予防・軽減する効果を期待して処方されています。今回のケースでも抗生剤と共に処方されているのでビオフェルミンR錠で問題ないように思われますが、実は意外なところに落とし穴があります。

実はビオフェルミンR錠は全ての抗生剤の副作用予防で服用できるわけではありません。添付文書にはペニシリン系、セファロスポリン系、アミノグリコシド系、マクロライド系、テトラサイクリン系、ナリジクス酸の抗生剤を服用する際に併用できるとあります。

今回処方されたクラビット錠はニューキノロン系の為、適応がありません。
適応がない抗生剤とセットで処方してしまうと、保険適応での使用ではないと判断され、レセプトを切られてしまう可能性があります。
そんな細かいことと思うかもしれません。しかし実際にクラビット錠とビオフェルミンRの併用試験を実施した結果、ビオフェルミンR中の菌は死滅してしまったというデータもあり、予防で処方されたにもかかわらず意味をなさない可能性もありますのでしっかり確認しましょう。

2 ビオフェルミンR錠の適応がない抗生剤についての対処法
代替薬を用意して、疑義紹介しましょう。
今回のケースではニューキノロン系と併用できる整腸剤としてビオスリー配合錠・ミヤBM錠などの酪酸菌を含む薬となります。酪酸菌は芽胞を形するため、ニューキノロン系と併用しても生存することができます。

処方鑑査・服薬指導に使える知識【抗生剤と整腸剤】

抗生剤の飲み方と副作用に関するよくある質問

Q1 症状が良くなってきた際に薬をやめてもよいか?

A1 抗生剤は飲み切ってください。
症状が軽くなってきたからといって菌が体中にから完全にいなくなったわけではありません。中途半端に菌が残っていると、耐性菌が発生してしまい症状の回復が遅くなる、または再燃してしまう可能性があります。

Q2 副作用が出た場合はどうすればよいか?

A2 原則服用継続だが、症状が強い場合は直ちに受診
抗生剤を服用した際に注意すべき主な副作用は下痢・腹痛とアレルギー反応です。
下痢・腹痛症状の場合、一過性の症状である場合がほとんどなので軟便や1日数回程度の腹痛で薬剤服用をやめないように指導しましょう。
抗生剤の成分にアレルギーを持つ患者は多くいます。アレルギーの場合、湿疹や呼吸困難など様々な急性症状が現れますので、すぐに服用を中止し受診するように指導しましょう。